外出先でノートPCを開いて作業したいのに、カフェのWiFiが遅くて仕事にならない。
そんな経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。
筆者も以前、出先でのネット環境に悩んでいた時期があり、大容量のデータ通信SIMをいろいろ調べました。
そのなかで見つけたのが、契約縛りなし・解約金ゼロで使えるNomad SIMです。
結論から言うと、Nomad SIMは短期利用やサブ回線としてはコスパが良好です。
ただし、メイン回線にするならiPhoneでテザリングができない点に注意が必要です。
この記事では、Nomad SIMの料金・速度・デメリットを忖度なしで正直にレビューしていきます。
他社との料金比較や光回線からの乗り換えシミュレーションなど、独自に計算したデータも交えて解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
Nomad SIMとは?30秒でわかるサービス概要
料金プランは2つだけ(50GB / 100GB)
Nomad SIMの料金体系はとてもシンプルで、プランは2種類しかありません。
あれこれ悩む必要がないのは地味にうれしいポイントです。
| 項目 | 50GBプラン | 100GBプラン |
|---|---|---|
| 月額料金(税込) | 50GB:月額3,520円(税込) | 100GB:月額4,620円(税込) |
| 事務手数料(税込) | 2,200円 | 2,200円 |
| 回線 | SoftBank 4G LTE / 4G(AXGP) | SoftBank 4G LTE / 4G(AXGP) |
| SIMタイプ | マルチカット(nano/micro/標準) | マルチカット(nano/micro/標準) |
| データ超過後 | 128kbpsに制限 | 128kbpsに制限 |
| SMS | 対応 | 非対応 |
| 音声通話 | 非対応 | 非対応 |
運営元は2019年設立の株式会社Nomad Worksで、ノマドワーカー向けのサービスとして提供されています。
SIMはマルチカットタイプなので、nano・micro・標準のどのサイズにも対応しており、届いたら自分で切り取るだけです。
契約縛りなし・解約金ゼロの仕組み
Nomad SIMの大きな特徴は、最短1ヶ月から利用OKという点です。
いわゆる「2年縛り」や「違約金」は一切ありません。
解約はマイページから申請するだけで完了します。
締切は毎月20日で、20日までに申請すればその月の末日でサービスが終了する仕組みです。
使っている回線はSoftBank 4G LTE。
大手キャリアの回線をそのまま利用しているため、エリアの広さや安定性はSoftBankのネットワークに準じます。
Nomad SIMの料金を他社と比較してわかったこと
大容量SIM・ポケットWiFi 6社比較表
「大容量のデータ通信がほしい」と考えたとき、選択肢はNomad SIMだけではありません。
そこで、似たようなサービス6社の料金と条件を比較してみました。
| サービス名 | 容量 | 月額料金(税込) | 契約縛り | 回線 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| Nomad SIM | 50GB | 3,520円 | なし | SoftBank | 解約金ゼロ |
| Nomad SIM | 100GB | 4,620円 | なし | SoftBank | 解約金ゼロ |
| FUJI WiFi | 50GB | 3,190円 | なし | SoftBank | SIMのみプランあり |
| FUJI WiFi | 100GB | 4,290円 | なし | SoftBank | SIMのみプランあり |
| Chat WiFi | 50GB | 3,278円 | なし | SoftBank | SIMのみプランあり |
| Chat WiFi | 100GB | 4,928円 | なし | SoftBank | SIMのみプランあり |
| 楽天モバイル | 無制限 | 3,278円 | なし | 楽天/au | 音声通話・テザリング可 |
| povo 2.0 | 60GB(30日) | 6,490円 | なし | au | トッピング制 |
| WiMAX | 無制限 | 約4,400円〜 | あり(2年) | WiMAX/au | 3日間制限あり |
単純な月額だけで見ると、FUJI WiFiやChat WiFiのほうがわずかに安い場合もあります。
ただし、Nomad SIMは事務手数料が2,200円とかなり安く抑えられているのが強みです。
楽天モバイルはデータ無制限で3,278円と圧倒的に安いですが、楽天回線エリア外ではau回線に切り替わり速度が不安定になることもあります。
用途やエリアに応じて選ぶのが賢い判断でしょう。
光回線からの乗り換えシミュレーション
「自宅の光回線をやめてNomad SIMに一本化したらどのくらい節約できるのか?」
筆者が実際に計算してみた結果をまとめます。
| 項目 | 光回線(一般的なマンションタイプ) | Nomad SIM 50GB |
|---|---|---|
| 月額料金 | 約4,500円 | 3,520円 |
| 初期費用 | 工事費 約16,500円 | 事務手数料 2,200円 |
| 解約時コスト | 解約金 約10,450円 | 0円 |
| 1年間の合計コスト | 約80,950円 | 約44,440円 |
光回線の1年間コストは、月額4,500円×12ヶ月=54,000円に工事費16,500円と解約金10,450円を加えて約80,950円。
一方、Nomad SIM 50GBは月額3,520円×12ヶ月=42,240円に事務手数料2,200円を加えて約44,440円です。
その差は約36,500円。
年間で約12,000円以上の節約になるどころか、条件によっては3万円以上の差がつきます。
もちろん、光回線とモバイルSIMでは速度の安定性が異なるため、オンラインゲームや大容量ファイルのアップロードが多い人には光回線のほうが適しています。
一人暮らしで外出が多く、自宅でもそこまでヘビーに使わない人なら、乗り換えの価値は十分あるでしょう。
実際の通信速度はどのくらい?
SoftBank 4G LTE回線の実力
Nomad SIMが利用しているのは、SoftBank 4G LTE回線です。
公式スペック上の最大速度は下り187.5Mbps、上り37.5Mbpsとなっています。
ただし、これはあくまで理論値です。
口コミやレビューサイトの情報を総合すると、実測では下り20〜40Mbps程度が一般的な範囲のようです。
時間帯による変動もあります。
平日の昼12時〜13時や夜20時〜22時はやや速度が落ちる傾向がありますが、WebサイトやSNSの閲覧、動画視聴(HD画質)には十分な速度が出ている印象です。
極端に混雑するエリアや地下鉄の車内では速度が低下することもありますが、SoftBankのプラチナバンド(900MHz帯)に対応しているため、つながりやすさという面では心強いです。
用途別「これだけ使ったら何GB?」早見表
「50GBや100GBって、実際にどれくらい使えるの?」
具体的なイメージが湧きにくい人のために、用途別のデータ消費量をまとめました。
| 用途 | 1時間あたりのデータ消費量 | 50GBで使える時間 | 100GBで使える時間 |
|---|---|---|---|
| Zoom(ビデオ通話) | 約600MB | 約83時間 | 約166時間 |
| Netflix(HD画質) | 約3GB | 約16時間 | 約33時間 |
| YouTube(HD 720p) | 約2GB | 約25時間 | 約50時間 |
| Spotify(高音質) | 約150MB | 約333時間 | 約666時間 |
| Webサイト閲覧 | 約100MB | 約500時間 | 約1,000時間 |
| メール・チャット | 約10MB | 約5,000時間 | 約10,000時間 |
テレワークでZoomを1日3時間使う人の場合、1ヶ月(20営業日)で約36GB。
50GBプランならギリギリ足りますが、余裕を持たせたいなら100GBプランが安心です。
逆に、外出先でメールやチャット中心の使い方なら50GBでも十分すぎるほど余ります。
自分の使い方をざっくり把握しておくと、プラン選びで失敗しにくくなります。
自宅のWiFi代わりにスマホの回線を使うという選択肢もあります。
楽天モバイルをWiFi代わりに使う方法も参考にしてみてください。
Nomad SIMのデメリット3つ【正直に書く】
iPhoneでテザリングできない
Nomad SIMの最大のデメリットといえるのが、iPhoneではテザリングが使えませんという点です。
これは、iPhoneにAPN構成プロファイルをインストールする際の制約によるものです。
SoftBank系のデータ通信SIMではこの問題が起きやすく、Nomad SIMも例外ではありません。
「iPhoneでテザリングしてノートPCを使いたい」と考えている人にとっては、かなり大きなハードルです。
回避策としては、Nomad SIMをモバイルルーター(たとえばJT101など)に挿して使う方法があります。
Nomad SIMの公式サイトでもモバイルルーターのレンタルを提供しているので、セットで利用するのも一つの手です。
なお、Androidスマートフォンではテザリングが利用できます。
音声通話・SMSは非対応
Nomad SIMはデータ通信専用のSIMです。
音声通話やSMS(100GBプラン)には対応していないため、これ1枚でメイン回線にすることはできません。
そのため、Nomad SIMを使う場合はデュアルSIM運用が現実的です。
たとえば、メインのスマホ回線はそのまま残しつつ、Nomad SIMをサブ回線としてモバイルルーターやタブレットに挿すという使い方になります。
最近のスマートフォンはeSIMに対応しているものが多いので、メイン回線をeSIMにしてNomad SIMを物理SIMスロットに挿すという組み合わせも可能です。
解約は毎月20日まで
Nomad SIMの解約締切は毎月20日までです。
21日以降に解約を申請した場合、解約が適用されるのは翌月末になります。
つまり、3月21日に「もう使わない」と思って解約を申請しても、実際にサービスが終了するのは4月末。
3月分と4月分の合計2ヶ月分の料金が発生することになります。
「解約金ゼロ」という点はたしかにメリットですが、解約のタイミングを間違えると余計な出費につながるので注意してください。
使い始めるときに「20日締切」という点だけ覚えておけば、損をすることはないでしょう。
Nomad SIMのメリット4つ
契約縛りなしだから「お試し」感覚で使える
Nomad SIMには最低利用期間がありません。
「ちょっと試してみて、合わなかったらやめる」ということが気軽にできます。
たとえば、転勤が決まって一時的にネット環境が必要になったとき。
光回線の工事を待つ間のつなぎとして1〜2ヶ月だけ使って、工事が終わったら解約する。
こういった柔軟な使い方ができるのは、縛りなしのNomad SIMならではです。
通信費全体を見直したい人は、スマホ代を節約する方法まとめもあわせてチェックしてみてください。
3日間制限なし(WiMAXとの決定的な違い)
WiMAXには「3日間で15GB以上使うと速度制限がかかる」というルールがあります。
大容量を短期間で集中的に使いたいときに、この制限はかなり厄介です。
Nomad SIMには3日間の速度制限がありません。
月の上限(50GBまたは100GB)に達するまでは、1日に何GB使っても速度が落ちることはないのです。
週末にまとめて動画を観たい人や、出張先で集中的にテレワークをする人にとって、この違いは大きいでしょう。
SoftBankプラチナバンドで地下でも繋がる
Nomad SIMはSoftBankのプラチナバンド(900MHz帯)に対応しています。
プラチナバンドは建物の中や地下にも電波が届きやすい周波数帯で、都市部の地下鉄やビルの奥まった場所でもつながりやすいのが特徴です。
WiMAXの電波は高周波数帯が中心のため、地下や屋内では弱くなりがちです。
カフェやコワーキングスペースなど、屋内で作業することが多い人にとっては、この点もNomad SIMを選ぶ理由になります。
即日発送・送料無料で届いたらすぐ使える
Nomad SIMは平日13時までの注文で即日発送に対応しています。
送料も無料なので、申し込みからSIMが届くまでの流れがとてもスムーズです。
届いたSIMを端末に挿してAPN設定をするだけで、すぐにデータ通信を開始できます。
光回線のように工事を待つ必要がないのは、急いでいるときにはありがたいポイントです。
こんな人にはおすすめ/おすすめしない
ここまでの内容をふまえて、Nomad SIMがどんな人に向いているのか整理しました。
| 判定 | 対象 | 理由 |
|---|---|---|
| おすすめ | ノマドワーカー・フリーランス | 縛りなしで大容量。外出先での作業に最適 |
| おすすめ | 転勤族・単身赴任の人 | 短期間だけ使える。光回線の代わりになる |
| おすすめ | サブ回線がほしい人 | メイン回線を残しつつ大容量データ通信を追加 |
| おすすめ | 光回線の工事待ちの人 | 即日発送で届いたらすぐ使える |
| おすすめしない | iPhoneでテザリングしたい人 | iPhoneテザリング非対応 |
| おすすめしない | メイン回線にしたい人 | 音声通話・SMS非対応 |
| おすすめしない | 月100GB以上使う人 | 100GBが上限。超過後は128kbps |
おすすめな人
Nomad SIMがとくにフィットするのは、ノマドワーカーや転勤族など「決まった場所に長くいない人」です。
契約縛りがないため、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に使い続けたりやめたりできます。
筆者の感覚では、「光回線を引くほどでもないけど、スマホのギガだけじゃ足りない」という絶妙なニーズに応えてくれるサービスだと思います。
とくに、モバイルルーターとセットで使えば、カフェでもホテルでもどこでも安定したネット環境を確保できます。
おすすめしない人
一方で、iPhoneでテザリングを使いたい人にはおすすめできません。
これは仕様上の制約なので、今後のアップデートで解消される可能性はありますが、現時点では回避策がモバイルルーターの利用に限られます。
また、音声通話ができないため「スマホの回線をこれ1本にまとめたい」という人にも不向きです。
月に100GB以上使うヘビーユーザーの場合は、楽天モバイルのデータ無制限プランのほうが合っているでしょう。
Nomad SIMの申し込み手順【3ステップ】
ステップ1:公式サイトからプランを選ぶ
まずはNomad SIMの公式サイトにアクセスして、50GBプランか100GBプランを選びます。
モバイルルーター(JT101)のレンタルが必要な場合は、このタイミングで一緒に申し込めます。
ステップ2:必要情報を入力して決済
氏名・住所・メールアドレスなどの基本情報を入力し、クレジットカードで決済します。
本人確認書類の提出は不要なので、手続きは数分で完了します。
ステップ3:SIMが届いたら端末に挿すだけ
平日13時までの注文なら即日発送で、最短翌日には届きます。
届いたSIMカードを端末に挿して、案内に従ってAPN設定をすれば、すぐにデータ通信を開始できます。
iPhoneの場合はAPN構成プロファイルをインストールする形になります。
Androidの場合は設定画面からAPNを手動入力します。
いずれも同梱の説明書に手順が書かれているので、迷うことはないでしょう。
まとめ
Nomad SIMについて、料金・速度・デメリットを正直にレビューしました。
最後に要点を整理しておきます。
- 料金プランは50GB(月額3,520円)と100GB(月額4,620円)の2種類
- 縛りなし・解約金ゼロだから気軽に試せる(最短1ヶ月から利用可能)
- SoftBank 4G LTE回線で、実測は下り20〜40Mbps程度
- iPhoneではテザリング不可。モバイルルーター併用で回避可能
- 解約締切は毎月20日。21日以降の申請は翌月末扱いになる点に注意
筆者としては、「メイン回線のサブとして大容量データ通信がほしい」「短期間だけ使いたい」という人には、試してみる価値のあるサービスだと感じています。
逆に、iPhoneのテザリングが必須の人や、1本の回線で全部まかないたい人には向いていません。
縛りがないので「合わなかったらやめればいい」というスタンスで始められるのが、Nomad SIMの一番の強みです。




